概要
Salesforce管理者は、inSync app for Salesforceを使用して、inSyncによってバックアップされた以下のSalesforceデータを復元できます。
inSync app for Salesforceには、Salesforceデータを復元するために次のモードが用意されています。
- BULK: このモードでは、Salesforce管理者が次のことができます。
- スナップショットから一括または選択的な復元を実行
- CSVを使用して特定のレコードを復元
- COMPARE: このモードでは、Salesforce管理者は次のことができます。
- 復元前に、スナップショット間のデータ変更を比較
- オブジェクトやメタデータの種類を選択的に復元

フィールドの説明
次の表では、[ RESTORE ] タブUIの [ BULK ] タブおよび [ COMPARE ] タブに表示されるフィールドについて説明します。
フィールドのラベル |
説明 |
BULKタブ |
Restore by Snapshot
(スナップショットによる復元) |
選択したスナップショットからの一括または選択的な復元を行います。 |
Restore using CSV
(CSVを使用して復元) |
CSVファイルを通じてアップロードされたオブジェクトとレコードで復元できます。 |
Select Snapshot
(スナップショットを選択)
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オブジェクトデータとメタデータを復元する元となるスナップショットを指定します。
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Metadata
(メタデータ) |
データがxml、html、電子メールなどの形式である場合、metadata types (メタデータタイプ) > elements (要素) > items (アイテム) を展開して表示し、最後にメタデータアイテムのコンテンツを表示します。 |
Object
(オブジェクト) |
選択したスナップショットにバックアップされた標準およびカスタムのSalesforceオブジェクトを展開して表示します。ノードが展開され Salesforce objects > records (レコード) が表示され、スナップショットから直接オブジェクトレベルの復元が可能になります。 |
COMPAREタブ |
Obects
(オブジェクト)
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オブジェクトデータをフィルタリングして表示するようにCompare (比較) モードを設定します。
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Metadata
(メタデータ) |
メタデータタイプをフィルタリングして表示するようにCompareモードを設定します。 |
Select object to compare
(比較するオブジェクトを選択) |
レコードが比較されアプリケーションに表示されるSalesforceオブジェクトを設定します。
<参考> メタデータが比較されると、このフィールドは非表示になります。
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Snapshot before data loss/corruption
(データ損失/破損前のスナップショット)
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データ変更を識別して比較された2つのスナップショットのうち古い方を設定します。復元時に、現在の値がこのスナップショットのデータによって置き換えられます。ダウンロードが開始されると、アプリはこのスナップショットからデータをダウンロードします。
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Snapshot after data loss/corruption
(データ損失/破損後のスナップショット)
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データ変更を識別して比較された2つのスナップショットのうち新しい方を設定します。
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Show items which were
(存在したアイテムを表示)
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以下のフィルターのいずれかを設定するオプションを提供します。
- Updated or Deleted (更新済みまたは削除済み) -更新されたレコードと削除されたレコードの両方をフィルタリングして表示します。
- Deleted (削除済み) -削除されたレコードのみをフィルタリングして表示します。
- Updated (更新済み) -更新されたレコードのみをフィルタリングして表示します。
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Search
(検索)
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このフィールドに入力された検索文字列によってタブに表示されているレコードを検索します。レコードをクリックしてフィールドを表示すると、フィールドラベルが [ Search by field name ] に変わります。
検索文字列に一致する名前を持つレコードまたはフィールドのみがフィルタリングされます。たとえば、Billing で始まるレコード名またはフィールド名を検索するには、検索文字列「Bill」または「bill」で検索できますが、「ill」では検索できません。
検索結果をクリアしてレコードまたはフィールドの一覧ビューに戻るには検索ボックス内の をクリックするか、検索文字列を削除します。
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inSyncは、Salesforce組織に設定された間隔でバックアップを開始します。バックアップはスナップショットとして保存され、それぞれの作成日時で識別されます。そのため、2つのバックアップの間隔中に行われたデータ変更が識別されて比較されます。
COMPAREモードで2つのスナップショット間のデータ変更を表示および比較するには、レコードまたはメタデータタイプ名をクリックしてドリルダウンし、データ変更を表示します。

<参考> 実際に復元を行う前に値の比較ができます。アプリでは、個々のレコードまたは複数のレコードをそれぞれの子レコードで復元できます。
Salesforceでのファイルデータの復元
Salesforceは、[ Files ] に表示されているアイテムを以下のオブジェクトを使って管理します。
- ContentVersion:実際のファイルとファイルのバックアップバージョンを保存します。
- ContentDocument:ファイルの最新バージョンに関するすべてのファイル関連情報を保持します。
- ContentDocumentLink:リンクを追跡して保存し、ファイルの関連付けを共有します。
inSyncは上記オブジェクトをバックアップし、オブジェクト ContentDocument および ContentDocumentLink からのファイルデータ復元をサポートします。
<重要> Druvaではリンクされた関連付けとともにファイルを復元するため、ContentDocumentオブジェクトからファイルデータを復元することが推奨されます。
Fileアイテムの削除または更新された関連付けを復元するため、Salesforce管理者がContentDocumentLinkオブジェクトから選択的な復元を実行できます。
監査フィールドの復元
inSync app for Salesforceから復元できる監査フィールド (audit field) は次のとおりです。
- CreatedByID
- CreatedDate
- LastModifiedbyID
- LastModifiedDate
すべてのオブジェクトの監査フィールドを復元することはできません。監査フィールドを復元できるオブジェクトは次のとおりです。
- Account
- CampaignMember
- Case
- CaseComment
- Contact
- Content Version
- Contracts - as of Spring '15
- FeedComment
- FeedItem
- Idea
- IdeaComment
- Lead
- Opportunity
- Vote
- Work Order
- Task and Events
- All Custom Objects
- Attachments
監査フィールドは読み取り専用であるため、Salesforce管理者は inSync app for Salesforce で復元を開始する前に [ Create Audit Fields ] 設定を有効にする必要があります。
このタスクの手順と考慮事項については、「監査フィールドの作成を有効にする」を参照してください。
<参考> [ Create Audit Fields ] を有効にすると、更新されたレコードの置き換え時ではなく、削除されたレコードを復元するためにリストアが開始されたときにのみフィールドが更新されます。
外部アプリによって作成されたオブジェクトの検索
inSyncは標準のSalesforceオブジェクトとバックアップ用に構成されたSalesforce組織内の外部アプリケーションによって作成されたオブジェクトをバックアップします。しかし、そのようなオブジェクトとそれに関連付けられた外部アプリを識別するタスクには時間がかかる可能性があります。この手順では、外部アプリとその親アプリによって作成されたオブジェクトを識別するための手順を示します。
- Salesforce組織にログインし、クラシックビューを起動します。
- メニューで [ Setup ] リンクをクリックし、[ Build ] リストから [ Installed Packages ] をクリックします。
- Namespace prefix 列で、外部アプリによって作成され inSync によってバックアップされたオブジェクトを確認します。関連付けられている外部アプリ名は、[ Package Name ] 列から追跡できます。
- inSync app for Salesforce の RESTORE タブを開き Search ボックスを使ってバックアップされたオブジェクトを検索します。
Salesforceのデータとメタデータを復元する手順については、以下で説明します。
inSync app for Salesforceからの一括復元
バルクリストア (一括復元) オプションを使用すると、inSync app for Salesforce でスナップショットから直接リストアが行えます。アプリは必要に応じて、復元の実行中にメタデータ項目のプレビューも提供します。
バルクリストアを使用すると、特定のスナップショットからデータとメタデータを復元できます。
Salesforceメタデータの一括復元
inSync app for Salesforceを使用してSalesforceデータを復元するには以下を行います。
- inSync app for Salesforceを起動します。
- RESTORE タブを開きます。 デフォルトで BULK タブが開きます。[ Select Snapshot ] フィールドにはデフォルトで最新のスナップショットが表示され、関連する最新のオブジェクトとメタデータが [ Backup Data ] に示されます。Metadata リンクをクリックすると展開されメタデータ種別の一覧が表示されます。
- [ Select Snapshot ] フィールドで、一括復元を実行するスナップショットを指定します。
- Metadataノードを展開し、復元するタイプを選択します。

- [ Restore ] をクリックします。アプリは確認メッセージを表示します。

- inSync app for Salesforceで [ Restore ] をクリックすると復元が開始され、ダッシュボードにステータスが表示されます。
Salesforceオブジェクトの一括復元
inSync app for Salesforceを使用してSalesforceデータを復元するには以下を行います。
- inSync app for Salesforceを起動します。
- RESTORE タブを開きます。 デフォルトで BULK タブが開きます。
- [ Restore by Snapshot ] を選択します。[ Select Snapshot ] フィールドには、デフォルトで最新のスナップショットが表示され、関連する最新のメタデータとオブジェクトが [ Backup Data ] に表示されます。Object リンクをクリックすると展開され、メタデータ種別の一覧が表示されます。
- [ Select Snapshot ] フィールドで、一括復元を実行するスナップショットを指定します。
- [ Object ] ノードを展開し、復元するオブジェクトを選択します。

- [ Restore ] をクリックします。アプリは確認メッセージを表示します。

- inSync app for Salesforceで [ Restore ] をクリックすると復元が開始され、ダッシュボードにステータスが表示されます。