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Druva

PhoenixにおけるVMware機能

変更ブロック追跡 (Changed Block Tracking)

VMwareは変更ブロック追跡 (CBT) 機能を提供し、Phoenixは仮想マシンを最適な方法で分析およびバックアップするためにこの機能を使用します。

変更ブロック追跡 (CBT) は差分バックアップを行うのに役立つVMwareの機能です。CBTは最終バックアップ以降のブロックの変更を識別および追跡し、ログの形式でこれら変更を保存します。これによりバックアップ速度の向上、バックアップウインドウの短縮、転送されるデータサイズの削減が実現します。

CBTの自動有効化機能により、管理者が手動で行う代わりにPhoenixが設定されたVMに対して自動的に変更ブロック追跡 (CBT) を有効化できるようになります。CBT設定はバックアップポリシーの一部です。PhoenixはバックアップスケジュールがVMに対して開始される前にCBTの有効化を試みます。この機能を動作させるためには、VM上にユーザーのスナップショットが存在しない必要があります。VM上にユーザーのスナップショットが存在する場合、Phoenixは変更ブロックのバックアップにフルスキャンを実行します。CBTに関する詳細を知るには、VMwareドキュメンテーションライブラリ内のChanged Block Trackingを参照してください。

Note:

  • デフォルトでは、CBTオプションはバックアップポリシーで有効化されています。
  • CBT (差分ブロック追跡) が有効である場合、シンディスクはシンディスクとしてリストアされます。
  • CBTが無効である場合、シンディスクはシックディスクEager Zeroedとしてリストアされます。
  • シックディスク (Eager ZeroedとLazy Zeroed) は常にシックディスクEager Zeroedとしてリストアされます。
  • 元の仮想マシンでCBTが有効になっていたとしても、復元された仮想マシン上でCBTは常に無効にされます。
  • VMのCBTが正しく設定されておらず、バックアッププロキシのバージョンが4.4未満である場合、VMWARE_VMOMI13エラーが表示されることがあります。エラーの詳細についてはVMware VMOMI errorsを参照してください。
  • ソースデータサイズまたは変更されたデータサイズは、VMwareのCBT APIによって報告されたサイズによって決定されます。

各VMwareのCBTステータスはConfigured Virtual Machinesタブ配下に表示されます。ステータスは24時間ごとに更新されます。

Note: “Auto-enable CBT” チェックボックスを選択解除したとしても、VMに対してCBTが無効化されるわけではありません。 “Auto-enable CBT” オプションはCBTを自動で有効化するものであり、CBTを無効にすることはありません。CBTの動作詳細については以下の表を参照してください。

以下の表に、CBTの状態とシステムで予期される動作を示します。

状態 予期される結果
CBTが無効化され、"Auto‐enable CBT" がチェックされている場合

スナップショットが存在する場合

VMのフルスキャンが実行されます。

スナップショットが存在しない場合

CBTが有効化され差分バックアップのため変更ブロックが読み込まれます。何らかの理由でPhoenixがCBTを有効化できない場合、バックアップは失敗します。

CBTが無効化され、"Auto‐enable CBT" がチェックされていない場合

スナップショットが存在する場合

VMのフルスキャンが実行されます。

スナップショットが存在しない場合

VMのフルスキャンが実行されます。

CBTが過去に正しく有効化され、“Auto-enable CBT” がチェックされているか、されていない場合

スナップショットが存在する場合

差分バックアップのため変更ブロックが読み込まれます。

スナップショットが存在しない場合

差分バックアップのため変更ブロックが読み込まれます。

CBTが有効化されているがステータスは矛盾しており、 "Auto‐enable CBT" がチェックされている場合

スナップショットが存在する場合

VMのフルスキャンが実行されます。

スナップショットが存在しない場合

CBTはリセットされ、差分バックアップのため変更ブロックが読み込まれます。

CBTが有効化されているがステータスは矛盾しており、 "Auto‐enable CBT" がチェックされていない場合

スナップショットが存在する場合

VMのフルスキャンが実行されます。

スナップショットが存在しない場合

VMのフルスキャンが実行されます。

Note:  vmcontrolコマンドの実行とCBTの自動有効化の実施を同時に行わないでください。

Phoenixがフルスキャンを実施しているかどうかを知るには、ジョブの進行状況ログを表示します。以下はフルスキャンの進行状況ログの例です。

CBTオプションの編集

以下の場合にCBTオプションを編集することができます。

  1. 仮想マシンのバックアップ設定
  2. バックアップ対象仮想マシンの再構成
  3. VMwareバックアップポリシーの追加

VMware Tools Quiescing (VMwareツールの静止)

VMware ToolsはVMwareが提供するオプションのドライバとユーティリティで、仮想マシン上でゲストオペレーティングシステムの性能を向上させ、ゲストとホストサーバー間の連携を強化します。このツールはMicrosoft VSS (ボリュームシャドウコピーサービス) と併せてWindowsゲストOSの静止スナップショットを取得します。この機能はシステム上でVMwareツールが動作しなくなった場合に休止フラグを無効にすることでバックアップを実行し続けるようにします。

Phoenixの'Enable VMware tools quiescing' 設定はVMwareツールがシステムにインストールされている場合、ツールの停止を有効または無効にする機能を提供します。この機能により、VMwareツールがシステム上破損している場合、休止フラグ (quiescence flag) を無効にすることでバックアップが確実に実行されるようになります。Quiescing設定はバックアップポリシーの一部です。有効にした場合、Phoenixはアプリケーション・コンシステント・スナップショット (イメージレベル・バックアップの復元後、VSSが利用可能なアプリケーションに対して実行すべきアプリケーション・クラッシュ・リカバリが削減される) を作成します。無効の場合、またはVMwareツールがインストールされていないか実行されていない場合、クラッシュ・コンシステント・スナップショット (停電が起こった後のような状態のボリュームがキャプチャ。このスナップショットでは、不完全なI/O操作やデータ損傷などの不具合が発生する場合があるため、リストア中にデータが消失、損傷する可能性があり、さらにアプリケーションが正しく動作しない原因となりえる) としてバックアップは成功します。復元ポイントはクラッシュ・コンシステントとアプリケーション・コンシステントで区別されません。

Note: デフォルトでは、QuiescingおよびCBTオプションは有効化されています。

以下の表に、VMwareツールの状態とシステムで予期される動作を示します。 

VMware tools Quiescingの有効化 VMware ツールのインストール VMware tools 実行中    VSSサービス (Windows のみ)     試行されるスナップショット
  No N/A     N/A N/A クラッシュ・コンシステント -  Quiescingなし
Yes  No N/A N/A クラッシュ・コンシステント -  Quiescingなし
Yes  Yes  No N/A クラッシュ・コンシステント -  Quiescingなし

Yes 

Yes 

Yes 

無効

  • "VSS service startup type" オプションがAutomatic/ Automatic(Delay)/Manualに設定されている場合、VMツールはVSSサービスを開始し静止砂プショットを実施
  • "VSS service startup type"オプションが無効の場合、スナップショット操作は失敗
Yes  Yes  Yes  有効 アプリケーション・コンシステント -  Quiescingあり

 

VMware Tools Quiescingの編集オプション

以の場合にVMware Tools Quiescingオプションを編集できます。

  1. 仮想マシンのバックアップ設定
  2. バックアップ対象仮想マシンの再構成
  3. VMwareバックアップポリシーの追加

 

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