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Druva

主な概念と用語

ここでは、Phoenixで使用される主な概念と用語について説明します。

概念/用語

説明

管理者(Administrators)

 

異なる役割を担当する管理者を決定します。たとえば、クラウド管理者、サイト管理者、サーバーグループ管理者があります。

  • クラウド管理者 (Cloud administrators): Phoenix環境の設定、管理、監視などの操作を実行できます。
  • 組織管理者 (Organization administrators): クラウド管理者によって割り当てられた1つ以上の組織を管理できます。組織管理者は割り当てられた組織のグループ管理者を作成および管理できます。
  • グループ管理者 (Group administrators): サーバーグループの編集、バックアップポリシーの割り当てと割当解除、サーバーグループに属するサーバーの管理など、サーバーグループに関連する操作に必要な権限を持ちます。
  • クラウド管理者(表示のみ)(Cloud administrator (View only)):組織内のすべての設定への読み取り専用アクセス権を持っています。Phoenix管理コンソールのエンティティに対して管理アクションを実行することはできません。名前やタイムゾーンなどのプロファイル関連の設定を変更したり、レポートや監査証跡の表示、ダウンロード、送信は可能です。
  • 組織管理者(表示のみ)(Organization administrators (View only)):アクセス権を持つ組織内のすべての設定への読み取り専用アクセス権を持っています。Phoenix管理コンソールのエンティティに対して管理アクションを実行することはできません。名前やタイムゾーンなどのプロファイル関連の設定を変更したり、レポートの監査証跡を表示、ダウンロード、送信は可能です。
  • グループ管理者(表示のみ)(Group administrators (View only)):関連付けられている管理グループへの読み取り専用アクセス権を持っています。ただし、管理グループを管理することはできません。レポートや監査証跡を表示、ダウンロード、送信は可能です。
  • データ保護責任者 (Data Protection Officer):監査証跡とレポートの構成、バックアップの有効化と無効化、バックアップのトリガー、元の場所または代替場所へのデータの復元、復元ポイントの削除、フェイルオーバーの起動、ディザスタリカバリの復元などのアクティビティを実行します。

管理グループ(Administrative groups)

 

管理グループは共通の特徴を持つサーバーの論理的な分類です。たとえば、地理的に同じ場所に配置されているサーバーは一つの管理グループに属することができます。また、同じオペレーティングシステムを持つサーバーは1つの管理グループに属することができます。

管理グループを使用すると、サーバーを整理して管理しやすくなります。必要に応じて、管理グループにグループ管理者を割り当てて、サーバーを管理させることもできます。

バックアップ対象にサーバーを構成するには管理グループを作成し、管理グループにサーバーを割り当てることが必須です。

アクティベーショントークン (Activation token)

アクティベーショントークンはPhoenix agentsや仮想マシン向けにバックアッププロキシのインスタンスをアクティベートするために使用されます。Phoenixはサーバー登録時にアクティベーショントークンを生成します。

Phoenixクラウドは、アクティベーショントークンをPhoenixエージェントやバックアッププロキシのワンタイム認証を実行するために使用します。認証後、Pheonixエージェント (またはバックアッププロキシ) はPhoenixクラウドと永続コネクションを確立します。

注意:

  • 必要な台数のエージェントやバックアッププロキシをアクティベートするようトークンを設定することができます。しかし、Druvaは共通するものがあるサーバーやVMをアクティベートするために一つのトークンを使用することを推奨します。たとえば、地理的に同じ場所に配置されるすべてのサーバーをアクティブにするためにトークンを使用する場合があります。
  • アクティベーショントークンはPhoenixエージェントおよびバックアッププロキシのワンタイム認証のみを行います。Phoenixエージェントおよびバックアッププロキシをアクティ―ベートした後、トークンを削除したとしてもバックアップは停止しません。
可用性グループ
(Availability Group)

Always On可用性グループは、MS-SQLサーバーのデータベースミラーリング手法です。ユーザーデータベースの個別セットによる可用性データベースの複製環境をサポートします。

可用性グループは、1セットのプライマリデータベースと1〜8セットのセカンダリデータベースをサポートします。Always On可用性グループを使用すると、セカンダリノードからデータベースをバックアップできます。MS-SQL可用性グループの詳細については、「Always On可用性グループの概要」を参照してください  

バックアップ(Backup)

バックアップはサーバーからこの目的にために指定されたストレージへデータのコピーやアーカイブを行うプロセスです。サーバーからのバックアップを有効にするには、サーバー上にPhoenixエージェントをインストールし、アクティベートする必要があります。

Phoenixは次の種類のバックアップをサポートしています。

  • フルバックアップ (Full backup): フルバックアップは、Phoenixが選択したすべてのファイルをバックアップするというバックアップ種別です。サーバーの最初のバックアップは、常にフルバックアップになります。
  • 増分バックアップ (Incremental backup): 増分バックアップは、Phoenixが最終バックアップ (フルバックアップまたは増分バックアップ) 以降に変更されたデータのみをバックアップするというバックアップ種別です。サーバーからの後続のバックアップは常に増分となります。VMWareでは、PhoenixはVMwareによって提供される変更ブロック追跡 (Changed Block Tracking (CBT)) を使用して、最終バックアップ以降の変更を見ます。SQLサーバーでは、Phoenixはデータベース内で更新されたファイルを検索し、データベース内で変更された情報を識別します。それぞれの増分バックアップ後に作成された復元ポイントは独立しており、他の復元ポイントに依存せずサーバー全体を復元することができます。  
  • 差分バックアップ (Differential backup): 差分バックアップは、最終のフルバックアップ以降のデータ変更に関するバックアップです。名前のとおり、これは最終のフルバックアップ以降の差分のバックアップです。
    一つのフルバックアップと最終の差分バックアップのみを使って復元を完了するため、迅速な復元が行えるというのが差分バックアップの利点です。
    注意: PhoenixはSQLサーバーのみで差分バックアップをサポートします。
  • トランザクションログバックアップ (Transaction log backup):

    SQLのトランザクションログは、トランザクションごとにデータベースの変更をすべて記録します。トランザクションログバックアップ機能では、データベースの変更を記録するログがバックアップされます。高トラフィックを処理するSQLサーバーのトランザクションログは、数分ごとに更新されます。トランザクションログバックアップを更新した状態で維持するには、バックアップポリシーのTransaction Logsオプションを使用して、5, 10, 15, 30, 45, 60, 120分で間隔を選択できます。

    トランザクションログバックアップは、SQLサーバーのフルバックアップが実行され、復元ポイントが作成された後に実施されます。SQLサーバーの復元ポイントが作成されていない場合、トランザクションログバックアップは起動しません。

    ポイントインタイムのリストアが起動すると以下が行われます。

  1. Phoenixは最後に正常完了したフルバックアップまたは差分バックアップジョブから作成された復元ポイントを選択します。
  2. Phoenixはバックアップされたトランザクションログを使用して、指定した日時に最も近いトランザクションまでデータベースを復元します。最も近いトランザクションは、指定した日時より前に発生したトランザクションか、存在する場合は指定した日時に発生したトランザクションになります。

注意: トランザクションログバックアップはSQLサーバーのみが対象です。

バックアップポリシー (Backup policy)

バックアップポリシーは自動バックアップ用のスケジュールを定義したルールです。作成したバックアップポリシーを一つまたは複数のサーバーグループに割り当てることができます。Phoenixはバックアップポリシーで指定されたスケジュールにしたがってサーバーからデータをバックアップします。

バックアップポリシーは以下のコンポーネントの組み合わせです。

バックアップポリシーの作成方法に関する詳細は、以下を参照してください。

バックアッププロキシ (Backup proxy)

バックアッププロキシはVMware環境内で仮想マシンのバックアップと復元を行うために導入および登録する必要がある仮想マシンです。バックアッププロキシは仮想マシンのバックアップと復元を実行するコンポーネントであるPhoenixエージェントを含みます。

バックアッププロキシプール (Backup proxy pool)

 

バックアッププロキシプールはバックアッププロキシサーバーのグループです。

バックアッププロキシプールを使用すると、個々のバックアッププロキシサーバーに手動で仮想マシンを割り当てる必要がなくなります。仮想マシンからのすべてのバックアップ要求は負荷分散メカニズムに基づいて割り当てられたバックアッププロキシプールからバックアッププロキシサーバーに振り分けられます。

ヒント:

  • 1つのvCenterで管理されている地理的に分散したESXiサーバーの場合、地理的サイトまたはリモートの場所ごとに1つのバックアッププロキシプールを作成します。バックアッププロキシプールには、そのサイトや場所にローカルに配置されたバックアッププロキシを追加します。このバックアッププロキシプールを、地理的サイト内にローカルに存在するVMへ割り当てます。
    たとえば、XYZ社にはスイスの本社と、シンガポール、ドイツ、中国の3つの遠隔拠点があります。各場所に、複数の仮想マシンを管理するESXiホストが導入されています。vCenterサーバーはスイスの本社に配置され、各遠隔拠点のESXiホストを管理しています。

    バックアップとリストアの操作を効率的に実行するために、各遠隔拠点にバックアッププロキシを導入することが推奨されます。各サイトにバックアッププロキシプールを作成し、ローカルに配置されたバックアッププロキシをそれぞれのバックアッププロキシプールに追加します。最後に、このバックアッププロキシプールを各場所にローカルに存在するVMに割り当てます。

  • データセンターの場合、1つのバックアッププロキシプールで十分です。ただし、専用のバックアッププロキシリソースを特定のVMに割り当てたい場合は、複数のバックアッププロキシプールを作成できます。

バックアップスケジュール
(Backup schedule)

バックアップスケジュールは、サーバーデータを自動的にバックアップする時間を定義します。Phoenixはバックアップポリシーで定義されたスケジュールに従って、サーバーからデータをバックアップします。

バックアップスケジュールには、開始時刻、バックアップ操作を停止させるまでの期間、各サーバーが使用できる最大帯域、バックアップが行われる曜日が含まれます。

バックアップスケジュールの詳細については、以下を参照してください。

バックアップセット
(Backup set)

バックアップセットは、ファイルやデータベースのバックアップコンテンツとバックアップポリシーを定義することで、バックアップ用に構成できる一連のデータです。バックアップセットは、バックアップコンテンツ、バックアップポリシー、保存設定をカスタマイズするための構成オプションを提供します。

バックアップセットはサーバー用に定義される、以下のコンポーネントの組み合わせです。

バックアップセットは、ファイルやMS-SQLなどのバックアップセットタイプに関連付けられています。各ファイルサーバーまたはMS-SQLサーバーには、複数のバックアップセットを割り当てることができます。

VMware環境またはHyper-Vホストの場合、バックアップセットはバックアップポリシーが割り当てられ仮想マシンです。 

バックアップコンテンツ
(Backup content)

バックアップセット内のバックアップコンテンツでは、サーバー上でバックアップするデータを指定します。バックアップコンテンツには2つの種類があります。

同様のワークロードを持つサーバーが複数ある場合、バックアップセットごとにバックアップコンテンツを個別設定するのではなく、コンテンツルールを作成して関連するすべてのワークロードに適用できます。他のバックアップセットとは異なるコンテンツをバックアップする必要のあるワークロードがある場合、そのバックアップセット専用のカスタムコンテンツを設定することができます。

コンテンツルール
(Content rule)

コンテンツルールを作成するとき、バックアップするファイルタイプとフォルダを選択します。また、バックアップから除外するフォルダとファイルの種類を選択することもできます。デフォルトでは、Phoenixにはバックアップ用の特定のファイルタイプとフォルダが設定済みのコンテンツルールが容易されています。

コンテンツルールの詳細については、コンテンツルールの管理 を参照してください。

クラウド
(Cloud)

PhoenixクラウドはPhoenix環境全体を示すために使用される用語です。

Phoenixマスター、Phoenixエージェントやバックアッププロキシ、データが保存されるクラウドストレージを含みます。

CloudCache

Phoenix CloudCacheはPhoenixエージェントからのバックアップおよび復元データを保存する専用サーバーです。

Phoenix CloudCacheは定期的にPhoenixマスターとデータを同期します。高速なバックアップや復元を行いたい場合、組織内にPhoenix CloudCacheを設定することができます。
Phoenix CloudCache とその導入に関する詳細は、 Phoenix CloudCache を参照してください。

クレジット (Credits)

クレジットを使用すると、Phoenixストレージを事前購入することができます。ダッシュボードにはさまざまなクレジットと消費関連のグラフがあるため、購入したクレジットとストレージ消費量をPhoenixポータルで追跡できます。クレジット残高と現在の累積使用クレジットは、毎日午前12時15分 (UTC) のストレージ消費量に基づいて更新されます。クレジットおよびいくつかのクレジット消費事例の詳細についてはPhoenixクレジットを参照してください。

 カスタムコンテンツ
(Custom contents)

カスタムコンテンツは、物理サーバーに定義できるバックアップコンテンツのタイプです。カスタムコンテンツを作成して名前を付けて保存し、後で作成する他のバックアップセットで使用できます。あるサーバーでカスタムコンテンツを定義した場合、保存するまでは別のサーバーで再利用できません。

データ重複排除(Data deduplication)

データ重複排除は繰り返しデータの重複コピーを排除するための特殊なデータ圧縮技術です。データ重複排除により、ストレージ消費が削減され、ストレージ使用量の最適化が実現できます。

Phoenixはすべてのサーバー (このためグローバルと呼ばれる) の中で繰り返しのないデータブロックのみを保存するグローバル重複排除を行います。

解凍処理(Defreeze operation)

解凍 (defreeze) はコールドスナップショットの復元を準備するプロセスです。

解凍操作時は、Phoenixはアーカイブストレージからコールドスナップショットを取得し、このデータを復元で利用できるようにします。

ディザスタリカバリ・プラン (Disaster recovery plan)

ディザスタリカバリ・プラン (災害復旧計画) は、緊急時や災害時にデータを復旧するための一連のルールです。

ディザスタリカバリ (DR) プランでは、次の項目が定義されます。

  • AWSアカウント: Phoenixディザスタリカバリの二次サイトとして機能するAWSアカウントです。このアカウントはVMのAMIを保持します。災害時には、AMIからEC2インスタンスを起動して、数分で本番環境に戻すことができます。
  • AWSリージョン: VMのAMIを作成するストレージリージョンです。DRプランのリージョンと、VMのデータをバックアップするストレージリージョンは同じでなければなりません。
  • AMIアップデート間隔: AMIが更新される頻度です。指定された間隔で実施される各スケジュールにおいて、既存AMIが存在する場合はそのVMで使用可能な最新の復元ポイントでAMIが置き換えられます。

データボリューム(Data volume)

データボリュームは、テープ、ディスク、その他のデータ保存媒体上のストレージの個別単位です。

データボリュームはデータを保存することができるストレージブロックです。Phoenix CloudCacheライセンスは利用環境におけるPhoenix CloudCacheのサイズを決定します。データボリュームは、このストレージの一部を消費できるようにします。作成したデータボリュームのサイズと同じストレージ部分のみを消費することができます。利用環境でさらに多くのストレージが必要である場合、最大10データボリュームまで追加でき、これらデータボリュームのサイズを設定することができます。複数のデータボリュームを追加することで、Phoenix CloudCacheはサーバーデータの要件であるサイズに合わせて拡張することができます。

Failover Cluster Instance (FCI) FCIは、Windows Serverフェールオーバークラスタリング(WSFC)ノード全体か、場合によっては複数サブネットにインストールされるSQL Serverの単一インスタンスです。ネットワーク上ではFCIは単一のコンピューターで実行されているSQL Serverのインスタンスのように見えますが、現在のノードが使用できなくなった場合、FCIは1つのWSFCノードから別のノードへのフェールオーバーを行います。
NASプロキシ
(NAS Proxy)
これは、WindowsまたはLinuxサーバーにインストールされたPhoenixエージェントであり、NAS共有からのバックアップおよび復元要求を処理します。Phoenixとの接続を確立するには、NASプロキシをインストールしてアクティベートする必要があります。NAS プロキシをNASデバイスにマッピングすると、PhoenixとNASデバイス間でリンクが確立されます。マッピング後、プロキシをバックアップセットに割り当てることでバックアップとリストアを実行できます。デバイスに複数のプロキシをマッピングしたり、複数のバックアップセットに接続したりすることもできます。 

組織 (Organizations)

 

すべてのリソースの地理的な場所を特定し、それに基づいて作成する組織を決める必要があります。

たとえば、Phoenix顧客が複数の内部部門にバックアップとリストアを提供する本社IT組織であるとします。この状況では、各内部部門に属するサーバーとポリシーは、組織内で独立して管理されます。ある組織のサーバー、サーバーグループ、ポリシーには、他の組織からはアクセスできません。また、特定のサイトを完全に制御でき、他の組織は制御できない組織管理者を割り当てることができます。

組織の設定に関する詳細は 組織 (Organization) の設定 を参照してください。

Phoenixエージェント (Phoenix agent)

Phoenixエージェントはローカルに導入するPhoenixソリューションのコンポーネントです。データをバックアップおよび復元するためにPhoenixマスターと通信します。サーバーデータのバックアップと復元を有効にするには、バックアップしたいサーバー上にPhoenixエージェントをインストールし、アクティベートする必要があります。

Phoenixバックアップストア
(Phoenix Backup Store)
DruvaバイナリがインストールされたNFSサーバーです。Phoenixバックアップストアには、Phoenixバックアップストアで利用可能なディスクを使用するZFSプールがあり、ZFSプールのバックアップマウント (Backup Mounts) はNFSにより共有されます。Phoenixバックアップストアのバックアップマウントに書き込まれたデータはスナップショットに変換され、Phoenixクラウドにバックアップされます。同様に、PhoenixクラウドからPhoenixバックアップストアのバックアップマウントにデータが復元されます。
事前および事後スクリプトの設定
(Pre and post-script settings)
ユーザー環境独自の処理タスクを実行するため、プレバックアップ (pre-backup) およびポストバックアップ (post-backup) のスクリプト設定を使用してファイルサーバーバックアップポリシーを構成できます。特定の事前バックアップ操作を実行するために、バックアップジョブを行う前にプレバックアップスクリプトが実行されます。ポストバックアップスクリプトはバックアップジョブ終了後に実行され、特定のバックアップ事後操作を実行します。バックアップ前およびバックアップ後のスクリプトの詳細については、「ファイルサーバーのプレバックアップおよびポストバックアップスクリプト」を参照してください

保持期間(Retention period)

保存期間は、サーバーデータがPhoenix CloudCache上に保存される期間です。

この期間が終わると、Phoenix CloudCacheは削除するよう選択したデータをパージ (永久削除) します。

たとえば、月の初日にデータをバックアップし、15日の保存期間を設定した場合、Phoenix CloudCacheは管理者によりデータの一部が削除されたか判断するためのチェックを行います。15日の期間が終わると、Phoenix CloudCacheは既に削除されたデータをパージします。Phoenix CloudCacheを設定するときに、この保存期間を定義することができます。

リストア (Restore)

リストアは、Phoenixが保存するバックアップデータを取得するプロセスです。データの損失や破損が発生した場合、以前バックアップしたサーバーデータを復元することができます。

Phoenixは以下の種類のリストアをサポートしています。

  • ホットスナップショットのリストアPhoenix設定でPhoenix CloudCacheを導入した場合、サーバーのホットスナップショットをリストアすることができます。このリストア操作はオンデマンドで行えます。ホットスナップショットのリストアは即座に開始され、サーバーデータが指定した場所に復元されるまで継続します。
注意: ホット復元を実施するには、Restore Overview ウインドウのHot 配下に表示されるスナップショットを使用します。

 

  • ウォームスナップショットのリストアウォームスナップショットのリストアでは、サーバーデータをオンデマンドに復元できます。このようなデータはウォームストレージに保存されています。ウォームスナップショットのリストアは即座に開始され、サーバーデータが指定した場所に復元されるまで継続します。
  • コールドスナップショットのリストアコールドスナップショットのリストアは、コールドストレージ内のサーバーデータをリクエストベースで復元できます。

サーバーと仮想マシンを復元する方法の詳細については、次を参照してください。 

スナップショット (Snapshot)

スナップショットは、バックアップデータのポイントインタイム (基準時点) イメージです。これは特定時点でのバックアップデータの状態を示します。

Phoenixは次の種類のスナップショット種別をサポートしています。

  • ホットスナップショット Phoenix設定でPhoenix CloudCacheを導入する場合、Phoenixはホットスナップショットを作成します。ホットスナップショットはPhoenix CloudCacheに保存されるバックアップデータのポイントインタイムイメージです。Phoenix CloudCacheは事前定義されたスケジュールに従って、クラウドストレージにスナップショットを同期します。
注意: Phoenix CloudCache上に存在するスナップショットは、Restore Overview ウインドウのHot 配下に表示されます。
  • ウォームスナップショットウォームスナップショットはバックアップデータのポイントインタイムイメージです。サーバーからのデータはウォームストレージに直接バックアップされます。これはウォームスナップショットと呼ばれます。
  • コールドスナップショット: LRTオプションが有効な場合、コールドスナップショットは15日以上経過したバックアップデータのポイントインタイムイメージです。15日以上経過したウォームストレージ上のデータはコールドストレージに転送されます。転送されたデータは “コールドスナップショット” と呼ばれます。
注意: コールドスナップショットを削除することはできません。コールドスナップショットは保存ポリシーに従って削除されます。

ストレージ  (Storage)

ストレージはPhoenixが異なるサーバーからバックアップされたデータを格納するクラウド内の場所です。1つのストレージインスタンスは、ホットストレージとコールドストレージの組み合わせになります。

ストレージ量によってのみ課金されます。購入したストレージはクレジット割当に変換されます。たとえば、契約期間が1年間の10TB Phoenixストレージを購入した場合、120クレジット (TB/月) がアカウントに割り当てられます。

ダッシュボードを使用することで、購入したクレジットとストレージ消費量を効果的に追跡できます。クレジット利用の詳細はPhoenix のクレジットを参照してください

注意: Businessライセンスの場合、Phoenixストレージは1つのAWSリージョンのみ購入できます。

Phoenixストレージの種類

  • ウォームストレージ: ウォームストレージはサーバーデータを保持するために使用されます。Phoenixはサーバーからのデータを直接ウォームストレージにバックアップします。ウォームストレージは高パフォーマンスであるため、ウォームストレージのデータの復元は “オンデマンド” 型となり、即座に開始されます。
  • コールドストレージ: LTRオプションが有効な場合、コールドストレージは5日以上経過したサーバーデータを保持するために使用されます。15日以上経過したウォームストレージ内に存在するデータはコールドストレージに転送されます。コールドストレージでは、データは指定した期間保持されます。

    コールドストレージはウォームストレージに比べて遅いため、コールドストレージに保存されたデータの復元は “リクエストベース” 型となります。このような復元は通常、データが最初に解凍され、その後復元されるという2段階の操作になります。

    コールドストレージからのデータリストアに関する詳細は以下を参照してください。

ストレージに関する詳細はストレージを参照してください。

解凍データ(Thawed data)

解凍データ (thawed data) は解凍操作が施されたコールドスナップショットです。このデータは特定期間利用可能で、その間に復元操作を開始することができます。この期間中に復元を開始しない場合、解凍データは再度 “コールド” になります。復元を実行する前に、再度このデータを解凍する必要があります。

ボリュームシャドーコピーサービス: Volume Shadow Copy Service (VSS))

ボリュームシャドーコピーサービス (VSS) はシャドーコピーと呼ばれるスナップショットをキャプチャして作成するためのWindowsサービスです。ファイルシステムのブロックレベルで動作するVSSは、Microsoftオペレーティングシステム向けのバックアップ基盤を提供します。

PhoenixはMicrosoft VSSにWindowsサーバー上のデータのシャドーコピーを作成するよう指示します。シャドーコピーが同じボリューム上に作成されると、I/O (入出力) 負荷が高っくなる可能性があります。したがって、VSSが有効な場合、管理者は別のボリュームにシャドーコピーを作成するようオペレーティングシステムを構成できます。

この設定変更の詳細については、Windowsオペレーティングシステムのマニュアルを参照して下さい。 

VMwareトランスポートモード (VMware Transport mode)

PhoenixバックアッププロキシはNBD、HotAdd、NBDSSLの3つの異なる手法を使用して、データストアから仮想マシンデータにアクセスできます。この方法はVMwareトランスポートモードと呼ばれます。

トランスポートモードに関する詳細はTransport Modesを参照してください。

 

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